コンサルについて考えてみた
まいど!ミッチェルです(´∀`)ノ
いま、とある小売業さんの経営改善に入ってまして、改めて「コンサルってなんだろ?」って考えるとです。で、他の方をエントリーを参考に、モヤモヤしたところを書き出してみた。
■優秀なコンサルは解決策や具体的な戦略は提案しない
http://blogs.itmedia.co.jp/kenjiro/2007/07/post_78d6.html
ある有名な大手戦略系コンサルタント(IBCSではありません)のプリンシパルと飲んだ。
大手の製造業では有名な方なのだが、一つ驚かされたのが「優秀なコンサルは解決策や具体的な戦略は提案しない」という言葉だ。もちろん、依頼内容の分野にもよるのが、基本は「何も提案しない」のだそうだ。
究極を考えると、具体的な価格をどうするって話よりも、上位概念で整理することってのがコンサルの最終的な存在意義かと思いましたです。
■従来の診断士と今後のあり方
http://homepage3.nifty.com/toyoda-kaz/index.htm
※もう消えてました。あまりにホンネだと診断士として仕事しづらいんでしょうかね。
▽記事サマリー(バイアス注意)
診断士協会が提示するデフォルトの診断報告書では、健康診断にすぎない。今後は、具体的に「集客をお手伝い」なんて即効性のある支援る必要がある。
▽記事引用
長文になりますが消えた分を転記します。参考にされる場合はどぞ。
従来の中小企業診断士の仕事は、本来、企業を診断し、企業の悪いところ、問題点、課題などを指摘し、改善指導を行うことでした。これは診断される企業にとって健康診断のようなもので、企業にまだ余裕があるときには有効でした。つまり企業にまだ余裕があるうちに病巣を発見し、適切な処置を行い企業の健康を維持するという役割があったのです。
ところが現在は、企業の状況は一変しています。もう健康診断どころではななくなっているのではないのでしょうか。とにかく苦しいので早く何とか手を打ってほしい。痛いところがあり、とりあえずその痛みを和らげて欲しい、ということだと思います。ゆっくり診断してからというような段階ではないのです。早く処置をしないといけない段階なのです。
これを小売業で言うと、こういうことです。なるべく早いうちに、失った顧客を獲得し、売上を上げ、利益を出して欲しい。そうしないといけない。時間はもうそんなに残されていない。そうです。目に見える成果をどの企業も経営コンサルタントや中小企業診断士に求めているのです。このような求めに中小企業診断士も応じていかなくてはならないと考えます。
このような思いから冒頭にあげた中小企業診断士に求められるものを書き、当事務所の役割としたのです。
従来の中小企業診断士は企業診断を行い、最終的に診断報告書を作成し、説明会を開き、企業側からの質疑応答の後終了(あとは企業任せ、もちろん企業側から事後の指導も頼まれれば話は変わりますが)でしたが、今後はそのような診断業務は減っていくものと思われます.。
■そろそろコンサルタントについて一言いっておくか
http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2007/07/post_a1c0.html
⇒「コンサルタントの危ない流儀」の書評です。コンサルタントという仕事をホンネの視点から、さらに偽悪的なテイストでまとめあげた本のようです。「清濁併せ呑む」というように、「世間知らずの坊や」に陥らないためには、毒もおさえとくといいのかもしれないと思いました。
■なぜ、経営者はコンサルタントに莫大なカネをつぎ込むのか?
従業員の給料を必死こいて削減する一方、コンサルタントに莫大な金をつぎ込む経営者は、確かにいる。お役所も然り。もっと酷いことに、失敗と分かっているにもかかわらず、金を注ぎ続ける首脳陣がいる。
どうしてそんな愚かなことをするのか? ――本書では、その先を明かしている。
答えは「恐怖」だ。「不安」と言い替えてもいい。正しい人を探し出し、その人の「恐怖」スイッチを入れれば、必ずプロジェクトを買ってくれる。これは、コーラを飲んだらゲップをすることぐらい確実だ。
プロジェクトを買わせるために、どうやって「恐怖」を植え付けるか、そのテクニックが惜しげもなく紹介されている。
コンサルタントの危ない流儀 集金マシーンの赤裸々な内幕を語る
- 作者: デイヴィド・クレイグ,松田和也
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2007/03/09
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まず頭に「今のままだったらこんなにヤバいですよ」とシュミレーションを見せる。3年後には安全余裕率がマイナスになる。
「だから体力がある今、強い手が必要なんですよ」と具体的な改善プランを提示する。
「プランを実行した場合のシュミレーションです」と、売上・利益の曲線が上積みされる。というもの。
この手法自体は、大前研一さんの「企業参謀」で1974年には紹介されてた伝統的手法。いわば鉄板コンテンツ。
「でも、コレって明らかに脅してるよな」と自覚しとく必要はあるよなと思った。
- 作者: 大前研一
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 1999/10/29
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■天使と悪魔のビジネス用語辞典「ファイブフォース」
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hiraki/d86.htm
⇒この指摘は相当に鋭い。
「同業他社も同じ業界にあるんだから、この手法を使ったら、みんな同じ分析結果が出てしまう」ってこと。
同じ分析結果に基づいて、企業戦略を構築しようとすると、同じ戦略しかできません。
しかしこれに対して、「企業が持つ固有の強みや環境分析のディテールは異なるので、厳密には戦略が同質化することはあり得ないだろう」という反論が予想される。しかしこれは程度の問題だと再反論。
もちろん、そこでは他社にまねをされない独自性を追求するはずですが、同じフレームワークで同じような分析をした枠の中で、僅かな違いを強調したところで、それが決定的な競争優位の確立につながるかどうか。自分たちでは、思い切って他社と違う戦略を打ち立てたつもりでも、第三者には、どの企業もみんな同じに見えてしまいます。
結局、競合同士が同じ戦略を採用しているのと同じことになり、過当競争に疲弊した挙句、業界全体が更にしぼんでしまう悲劇です。
- 作者: 平野喜久
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だからここでの自分の結論としては、以下の3つの対策かと。
1.戦略なんて高度なこと考えないようなニッチな業種・業態に戦略を提供することで、同戦略グループ内での差別化をはかる
2.戦略は同じでも実行力で差をつける。すなわちプロジェクトマネジメントまでをパッケージに含めたコンサルティングを提供する
3.「ブルーオーシャン戦略」のような、競合とは異なるフレームを用いた戦略策定。使用フレームによる差別化。
これらも長期的には問題があるが、長くなるのでこのへんで。
目の前の仕事に全力を尽くしつつ、「本質ってなんだろ?」って考えるのも中小企業診断士のお勉強ですな。
※あ、オレんとこアマゾンと契約してないんで、もし買うならそれぞれの引用文を書かれた方のとこからどぞ。