3C分析はもう済んでますと言いたくて言ってみた

mitchell_desu2007-12-18


「3C分析」を何か目新しい分析手法と誤解してるケースが多々見受けられる。今日は、ちょっと怖いですが「それもう済んでるんですけど…」と言いたくて言ってみた。

まいど!ミッチェルです(´∀`)ノ
SWOT分析は終わったか。じゃ3C分析に取りかかろうか」とか言われると、おや?と違和感を感じます。まだ、戦略策定に慣れてない方だとあれなんですが、同じ診断士の方に言われるとつい目を見つめてしまいます。「それ本気で言ってます?」。
今日は、「3C分析って別に特別なことじゃないのに」ということを考えてみます。

■そもそも「3C分析」ってなに?

「3C分析」とは、外部環境の市場と競合の分析からKSFを見つけ出し、自社の戦略に活かす分析をするフレームワーク。3Cとは、「市場(customer)」「競合(competitor)」「自社(company)」の頭文字。(グロービス・マネージメント・スクールHPより引用)

要は、戦略立てるときに自社の都合ばっかり考えてちゃダメだよと、競合とか市場(顧客)のことも考えようねという、視点の切り口のことです。3つの切り口で見たら視野狭窄に陥らないよね、という老婆心からくるアドバイスです。でもたまに聞かれるんですよ。「3C分析って、どんなフレームに落とせばいいんだろ」って。
そこで私、ミッチェルが、そのモヤモヤを解決したいと思いますよ(´∀`)ノ

■戦略策定フローをいまいちど整理してみよう

戦略策定フローについて、階層と使用フレームとそのフレームを用いる目的の3つに分けて整理してみました。向かって左から「階層」、「何がしたい?」、「使用フレーム」という分類です。

個々のフレームや、使用目的については、診断士を学習されてる皆さんには当たり前のことかと。
じゃ、これを前提に「3C分析」を整理してみますよ。

■「自社の視点」って、全社戦略のことかと

自社の視点って、全社戦略のことじゃない?

この絵をよく見て欲しいんですが、「経営理念」やら「アイデンティティー」やら「効率的な資源配分」って、自社の話しかしてないじゃないですか。
ま、強いていえば、SWOTの外部環境については、自社以外のことも検討してますけど、メインは自社の状況を整理する話。だからこれが「自社の視点」。

■「競合の視点」って、競争戦略のことかと

次に、競合の視点。これはまさに事業戦略かと。

この階層では、M.ポーターの競争戦略論を中心に、競合の中でいかに優位な地位を築くかを検討しますよね。それも、まだ現れてない潜在的な競合まで視野に入れて検討するわけですから、もう「競合の視点」というには十分かと。

■「市場の視点」って、機能戦略のことかと

最後に、市場の視点について。これはまさにマーケティング戦略のことかと。

これまで、自社の話を整理してきました。また、競合を中心に優位な競争地位を築くことを検討してきました。そして今、それらの戦略をいかに市場(消費者)にアジャストするかを検討します。それがまさにマーケティングですよね。これってまさに「市場の視点」にほかならないです。

■まとめ

3C分析って特別な分析手法が存在するわけじゃなくて、ましてや専用のフレームワークがあるわけじゃなくて、単に視点の切り口です。そしてそれは、既に戦略策定フローの中に入ってるものです。なので、「よーし!次は3C分析いくぞー!」とか言われると照れてしまうのでやめて下さい。

いろんなフレームを整理してみるのも、大事な中小企業診断士のお勉強ですな。ミッチェルでした(´∀`)ノ

※なんか私、致命的な勘違いしてたら恥ずかしいので、ぜひご指摘願います(´・ω・`)