成功のカギ!2日目の過ごし方

まいど!ミッチェルです(´∀`)ノ
私の昨年の体験から効率的な実務補習のすすめ方について考えてみたいと思います。今日はその3回目。(1回目)(2回目

■0日目、1日目の準備を怠らず、2日目を納得して終わろう!

1回目で、「実務補習成功のカギは2日目にあり」と説明させて頂きました。←これ重要!

そこで今日は、カギとなる2日目の過ごし方について考えてみます。*1

■ポイントは4つ。時刻と合わせて見ていきます。

2日目のGOALを再度おさらいしておきます。適切な宿題が、メンバーに割り当てられた状態で2日目を終わらせること。簡単に書きましたが、これは相当にタフな課題です。2日目は時間との勝負になります。そこで「何を決めなくてはいけないか?」と合わせて「どれだけの時間内に終わらせるのか?」を確認していきます。

ポイントは4つ。

では順番に考えていきましょう。(時間割はあくまで目安です)。

■9:00-12:00 情報の整理 前夜は飲みすぎないように

午前中は1日目に得た情報を整理します。3時間で定性的・定量的な分析を済ませるので、朝イチからトップギアが求められます。集中して、黙々と作業に没頭すべし。前夜の決起集会は飲みすぎないように注意しましょう。特にタフなのが財務分析等の定量分析です。そのため十分な人員を配置して、定量分析がボトルネック工程となるのを回避します。また、できれば1日目のうちにデータの打ち込み等は済ませて2日目を迎えましょう。

■13:00-16:00 現状報告 事前の準備とサンドイッチ型の報告

○事前の準備が議論を加速させます
午後からは全体ミーティング。事前にデータをUSBメモリで共有し、その上で人数分のハードコピーを済ませてから報告に入りましょう。可能ならホワイトボードを確保したいところですが、無理ならこんな方法こんな工夫で生産性を高めます。

3分LifeHacking:薄くて軽くて最大A3サイズの“ホワイトボード”を自作する
会議室の予約が取れない、社外活動なので会議室が使わせてもらえないなど、企業の会議室が使えない場合、ファーストフードや飲食店で会議することがある。机と椅子は用意できるのだが、手に入らないのがホワイトボードだ。


ストレスフリーのホワイトボード術−IDEA*IDEA
ミーティングをするときはいつもホワイトボードを用意してもらっています。これがあるとないとでは参加者のストレスレベルが全然違う、と個人的に思っていますです。というわけでホワイトボードを使う際に気をつけていることでも書いてみようかな。

2日目は創意工夫でなんとしても成功に導くのです!

○報告の順番は大から小へ
報告の順番(構成)は、SWOT分析など全体像から行い、枝葉の数値などは後回しにします。大きな話から小さな話へと進めることで、メンバーの理解を促進させます。ただし、この時点でのSWOT分析はあくまで「たたき台」と認識して下さい。この後にくる定量情報の報告次第で、定性的には「強み」と認識されていた項目が「弱み」へと逆転する可能性もあるからです。

○「結論→本論→結論」のサンドイッチ型がオススメ
報告の構成は、「結論→本論→結論」のサンドイッチ型がオススメです。*2「結論から話す」はビジネスパーソンの常識。最後にもう一度結論を述べることで竜頭蛇尾が避けられますし、主張を明確にするという点でも報告には適している構成だと私は考えます。

また、本論に関しては「数字がどうだった」に留めることなく、その先の「だから何が示唆されるのか」まで導き出しましょう。数字を日本語化できて始めて分析なのです。←これ重要!
これは私の経験則ですが、下の図のように3点で話すとスッキリと説明できますよ。

表の見かた: タテ軸、ヨコ軸はそれぞれ何を意味しているか?曲線は何を示すものか?
特徴的な傾向: クライアントの数値で特徴的な傾向。
何が言えるのか: この特徴的な傾向から何が示唆されるのか?事例4のように、数字と組織や政策等とを絡めて示唆を出す。

国語の教科書を頭からダラダラ読むような報告だけはNGだぞ(*´ω`*)

○報告はパートごとに15分で。

報告は1パート15分、質疑応答に10分。 計25分ワンセットを計6セット行います。2セット50分ごとに10分の休憩をはさんで脳をリフレッシュ。計180分(3時間)を費やします。ここで16時。先を急ぎましょう。

■16:00-19:00 アウトラインの構築 ファシリテーション*3

すべての報告が済みました。次は提案の骨子(スケルトン)の作成に入ります。実は、このフェーズが最も厄介だと感じました。メンバーは互いに診断士のタマゴ。クライアントへの熱い思いを持っているメンバーばかりです。その熱い思いが逆に機能して、議論が平行線を辿ることもよくあること。80分で一企業の事例すべてを解いたメンバーが6名集まってるにもかかわらず、120分たっても「今後の方向性」すら決まらない場合もありました。

そこで「すごい会議」のノウハウを応用してみることを提案します。具体的には、16時から30分間程度はブレーンストーミングで進行させます。すり合わせが順調にすすむようならラッキーです。そのまま結論まで出しましょう。しかし議論が平行線を辿るようなら、ここで一旦ブレイク。例のノウハウを試してみましょう。方法はまず、メンバー個々に「自分の意見を10分で整理して紙に書いて下さい」と告げます。それを一人5分でプレゼンしてもらい、投票する。全会一致のすり合わせから、コンペ方式へと切り替えるわけです。最も支持を集めた意見を軸に、提案の骨子を作り上げましょう。
すごい会議?短期間で会社が劇的に変わる!

しかし、支持を得られなかったメンバーの士気が低下するリスクもありますので、こんな寝技も併用してはどうでしょう?メンバー個々の意見を書き出すまでは同じ会場で行いますが、プレゼンは場所を変えます。会場は17時まで使えますが、このときすでに16時半を過ぎてるはず。どのみち残業になるので、店が空いてるうちに会場を出ましょう。銀座の中小企業会館からなら、次の場所は徒歩6分の カフェ・ベローチェ 銀座みゆき通り店 あたりがオススメです。

次の会場までの移動中に、ボトルネックとなりそうなメンバーに「●●さんの意見もう少し聞かせてもらえませんか?」と、声をかけて聞き役に回ります。会議室で対峙した状況とは違って、横に並んで歩きながら話をしていると、なぜかトゲのある雰囲気が薄れるのが不思議です。ベタベタな寝技かもしれませんが効果は高いかと。
また、ベタな寝技ならこんな方法もパクりましょう!←2〜6特に重要!

わたしの7つの「ふりかえり」−わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  02 わたしたち v.s. 問題

  03 「問題」を持って、歩き回る

  04 人を集める

  05 よい質問

  06 お菓子は、重要なのかもしれない

甘いお菓子とコーヒーの香りで気分も一新!←意外と重要
「今後の方向性」から「提案の骨子」までをコンペ方式でサックリ仕上げます!

■19:00-20:00 作業分担 作業の負荷分散

提案の骨子まで出来上がったら、次は作業の割り付け。

※画像はイメージね
ロードバランシング(負荷分散)については、既に習得されてる皆さんなので省略します。私からは以下の3点を提案してみます。

・どの程度まで落とし込むか?
・宿題はヌケ・モレはNG!でもダブリはOK! ←これ重要!
・「総合」という役割設置がオススメ

○この程度まで落とし込みたい。

宿題作業を書きとめてリストにすることをオススメします。理由は(1)ヌケ・モレを回避するため 、(2)宿題の内容を曖昧にしないため の2点です。あなたも経験あるでしょ?上司のいい加減な指示のせいで二度手間くらわされたこと。「はじめにキッチリ言えよな〜!」と。「〜そんな感じでよろしく」「OK!OK!」は相互に悲劇を生むもとです。もしヌケが発見されても次会うのは7日後だよ(この恐怖分かるよね?)。なので子供が見たって間違えないぐらい明確に作業内容を落としこみたいもの。

○宿題はヌケ・モレはNG!でもダブリはOK!

理想は、美しいMECEで提案書は構成されているべきなんでしょうが、私は「ヌケ・モレはNG!ダブリはOK!」と考えます。異なる視点からの分析でも同じ課題が指摘される場合は、それは経営上とても重要な課題です。例えば、マーケティングの視点からも、財務の視点から指摘されるような課題は非常に重要な課題だといえるので、口頭による報告会では、繰り返し指摘することで経営者に強く認識してもらう必要があります。
木下 是雄さんの「理科系の作文技術」にもあるように、一般的には同じことを繰り返し記述するのはタブー視されます。しかし、大学受験実況中継シリーズ経済学入門塾シリーズを読まれた方なら、繰り返しを効果的に使用することで聞き手に強く印象づける効果はご理解いただけるかと思います。重要な論点だからこそダブリはあり!むしろ「あっちで書くだろう」とお見合いになって重要な論点がポッカリ抜けるリスクを回避したいところです。

○「総合」という役割を設けることをオススメします。

各パート間のロジックを調整する役割として「総合」という役割の設置をオススメします。一般にチームが6人編成の場合、こんな役割分担が多いのでは?

・2次試験の分類+α型: 財務、マーケティング、運営管理、人事・組織+IT提案+その他
・BSCによる分類+α型: 財務の視点、顧客の視点、内部プロセスの視点、成長と教育の視点+その他
戦略レイヤーによる分類: 理念、SWOT分析、成長戦略、競争戦略、機能戦略+その他

これらを採用した場合でも「その他」で1人は余るかと。なので「今後の方向性」コンペで勝利した人を中心に全体の調整役として配置することを検討する。チームリーダーはこのとき決定するのが合理的でしょう。

最後にもう一度繰り返します。実務補習、成功のカギは2日目の終わり方にかかってます。いたる場面で創意工夫を凝らして納得いく結論を出してから終了して下さい!

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次は、Googleドキュメントやskypeを活用して宿題をスムーズに仕上げる方法について考えます。ミッチェルでした(´∀`)ノ*4

*1:※ご注意:ここで述べた話は、07年の私の体験記にもとずいています。そのため、08年の日程等とは状況が変化している場合が考えられます。したがって、今年受講される方は、必ずご自身で日程等の条件を確認して下さい。

*2:「序論」→「本論→「結論」が一般的ですが、結論を端的に述べるという意味で「結論→本論→結論」を用いました。

*3:ファシリテーションってカタカナでかっちょいいけど、イケてるメンバーが揃ったらそんな必要ない。むしろモンスターメンバーを制御するための決め事といったネガティブ回避の技術かと思われ。

*4:「もっとコッチの方が合理的じゃね?」等ありましたら、ぜひトラックバックして頂けると助かります。私も楽しみですが、受講生の方が助かるかと。