成功のカギ!2日目の過ごし方
まいど!ミッチェルです(´∀`)ノ
私の昨年の体験から効率的な実務補習のすすめ方について考えてみたいと思います。今日はその3回目。(1回目)(2回目)
■0日目、1日目の準備を怠らず、2日目を納得して終わろう!
1回目で、「実務補習成功のカギは2日目にあり」と説明させて頂きました。←これ重要!
そこで今日は、カギとなる2日目の過ごし方について考えてみます。*1
■ポイントは4つ。時刻と合わせて見ていきます。
2日目のGOALを再度おさらいしておきます。適切な宿題が、メンバーに割り当てられた状態で2日目を終わらせること。簡単に書きましたが、これは相当にタフな課題です。2日目は時間との勝負になります。そこで「何を決めなくてはいけないか?」と合わせて「どれだけの時間内に終わらせるのか?」を確認していきます。
■9:00-12:00 情報の整理 前夜は飲みすぎないように
午前中は1日目に得た情報を整理します。3時間で定性的・定量的な分析を済ませるので、朝イチからトップギアが求められます。集中して、黙々と作業に没頭すべし。前夜の決起集会は飲みすぎないように注意しましょう。特にタフなのが財務分析等の定量分析です。そのため十分な人員を配置して、定量分析がボトルネック工程となるのを回避します。また、できれば1日目のうちにデータの打ち込み等は済ませて2日目を迎えましょう。
■13:00-16:00 現状報告 事前の準備とサンドイッチ型の報告
○事前の準備が議論を加速させます
午後からは全体ミーティング。事前にデータをUSBメモリで共有し、その上で人数分のハードコピーを済ませてから報告に入りましょう。可能ならホワイトボードを確保したいところですが、無理ならこんな方法やこんな工夫で生産性を高めます。
・3分LifeHacking:薄くて軽くて最大A3サイズの“ホワイトボード”を自作する
会議室の予約が取れない、社外活動なので会議室が使わせてもらえないなど、企業の会議室が使えない場合、ファーストフードや飲食店で会議することがある。机と椅子は用意できるのだが、手に入らないのがホワイトボードだ。
・ストレスフリーのホワイトボード術−IDEA*IDEA
ミーティングをするときはいつもホワイトボードを用意してもらっています。これがあるとないとでは参加者のストレスレベルが全然違う、と個人的に思っていますです。というわけでホワイトボードを使う際に気をつけていることでも書いてみようかな。
2日目は創意工夫でなんとしても成功に導くのです!
○報告の順番は大から小へ
報告の順番(構成)は、SWOT分析など全体像から行い、枝葉の数値などは後回しにします。大きな話から小さな話へと進めることで、メンバーの理解を促進させます。ただし、この時点でのSWOT分析はあくまで「たたき台」と認識して下さい。この後にくる定量情報の報告次第で、定性的には「強み」と認識されていた項目が「弱み」へと逆転する可能性もあるからです。
○「結論→本論→結論」のサンドイッチ型がオススメ
報告の構成は、「結論→本論→結論」のサンドイッチ型がオススメです。*2「結論から話す」はビジネスパーソンの常識。最後にもう一度結論を述べることで竜頭蛇尾が避けられますし、主張を明確にするという点でも報告には適している構成だと私は考えます。
また、本論に関しては「数字がどうだった」に留めることなく、その先の「だから何が示唆されるのか」まで導き出しましょう。数字を日本語化できて始めて分析なのです。←これ重要!
これは私の経験則ですが、下の図のように3点で話すとスッキリと説明できますよ。
・表の見かた: タテ軸、ヨコ軸はそれぞれ何を意味しているか?曲線は何を示すものか?
・特徴的な傾向: クライアントの数値で特徴的な傾向。
・何が言えるのか: この特徴的な傾向から何が示唆されるのか?事例4のように、数字と組織や政策等とを絡めて示唆を出す。
国語の教科書を頭からダラダラ読むような報告だけはNGだぞ(*´ω`*)
○報告はパートごとに15分で。
報告は1パート15分、質疑応答に10分。 計25分ワンセットを計6セット行います。2セット50分ごとに10分の休憩をはさんで脳をリフレッシュ。計180分(3時間)を費やします。ここで16時。先を急ぎましょう。
■16:00-19:00 アウトラインの構築 ファシリテーション*3
すべての報告が済みました。次は提案の骨子(スケルトン)の作成に入ります。実は、このフェーズが最も厄介だと感じました。メンバーは互いに診断士のタマゴ。クライアントへの熱い思いを持っているメンバーばかりです。その熱い思いが逆に機能して、議論が平行線を辿ることもよくあること。80分で一企業の事例すべてを解いたメンバーが6名集まってるにもかかわらず、120分たっても「今後の方向性」すら決まらない場合もありました。
そこで「すごい会議」のノウハウを応用してみることを提案します。具体的には、16時から30分間程度はブレーンストーミングで進行させます。すり合わせが順調にすすむようならラッキーです。そのまま結論まで出しましょう。しかし議論が平行線を辿るようなら、ここで一旦ブレイク。例のノウハウを試してみましょう。方法はまず、メンバー個々に「自分の意見を10分で整理して紙に書いて下さい」と告げます。それを一人5分でプレゼンしてもらい、投票する。全会一致のすり合わせから、コンペ方式へと切り替えるわけです。最も支持を集めた意見を軸に、提案の骨子を作り上げましょう。
しかし、支持を得られなかったメンバーの士気が低下するリスクもありますので、こんな寝技も併用してはどうでしょう?メンバー個々の意見を書き出すまでは同じ会場で行いますが、プレゼンは場所を変えます。会場は17時まで使えますが、このときすでに16時半を過ぎてるはず。どのみち残業になるので、店が空いてるうちに会場を出ましょう。銀座の中小企業会館からなら、次の場所は徒歩6分の カフェ・ベローチェ 銀座みゆき通り店 あたりがオススメです。
次の会場までの移動中に、ボトルネックとなりそうなメンバーに「●●さんの意見もう少し聞かせてもらえませんか?」と、声をかけて聞き役に回ります。会議室で対峙した状況とは違って、横に並んで歩きながら話をしていると、なぜかトゲのある雰囲気が薄れるのが不思議です。ベタベタな寝技かもしれませんが効果は高いかと。
また、ベタな寝技ならこんな方法もパクりましょう!←2〜6特に重要!
・わたしの7つの「ふりかえり」−わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
02 わたしたち v.s. 問題03 「問題」を持って、歩き回る
04 人を集める
05 よい質問
06 お菓子は、重要なのかもしれない
甘いお菓子とコーヒーの香りで気分も一新!←意外と重要
「今後の方向性」から「提案の骨子」までをコンペ方式でサックリ仕上げます!
■19:00-20:00 作業分担 作業の負荷分散
提案の骨子まで出来上がったら、次は作業の割り付け。
※画像はイメージね
ロードバランシング(負荷分散)については、既に習得されてる皆さんなので省略します。私からは以下の3点を提案してみます。
・どの程度まで落とし込むか?
・宿題はヌケ・モレはNG!でもダブリはOK! ←これ重要!
・「総合」という役割設置がオススメ
○この程度まで落とし込みたい。
宿題作業を書きとめてリストにすることをオススメします。理由は(1)ヌケ・モレを回避するため 、(2)宿題の内容を曖昧にしないため の2点です。あなたも経験あるでしょ?上司のいい加減な指示のせいで二度手間くらわされたこと。「はじめにキッチリ言えよな〜!」と。「〜そんな感じでよろしく」「OK!OK!」は相互に悲劇を生むもとです。もしヌケが発見されても次会うのは7日後だよ(この恐怖分かるよね?)。なので子供が見たって間違えないぐらい明確に作業内容を落としこみたいもの。
○宿題はヌケ・モレはNG!でもダブリはOK!
理想は、美しいMECEで提案書は構成されているべきなんでしょうが、私は「ヌケ・モレはNG!ダブリはOK!」と考えます。異なる視点からの分析でも同じ課題が指摘される場合は、それは経営上とても重要な課題です。例えば、マーケティングの視点からも、財務の視点から指摘されるような課題は非常に重要な課題だといえるので、口頭による報告会では、繰り返し指摘することで経営者に強く認識してもらう必要があります。
木下 是雄さんの「理科系の作文技術」にもあるように、一般的には同じことを繰り返し記述するのはタブー視されます。しかし、大学受験実況中継シリーズや経済学入門塾シリーズを読まれた方なら、繰り返しを効果的に使用することで聞き手に強く印象づける効果はご理解いただけるかと思います。重要な論点だからこそダブリはあり!むしろ「あっちで書くだろう」とお見合いになって重要な論点がポッカリ抜けるリスクを回避したいところです。
○「総合」という役割を設けることをオススメします。
各パート間のロジックを調整する役割として「総合」という役割の設置をオススメします。一般にチームが6人編成の場合、こんな役割分担が多いのでは?
・2次試験の分類+α型: 財務、マーケティング、運営管理、人事・組織+IT提案+その他
・BSCによる分類+α型: 財務の視点、顧客の視点、内部プロセスの視点、成長と教育の視点+その他
・戦略レイヤーによる分類: 理念、SWOT分析、成長戦略、競争戦略、機能戦略+その他
これらを採用した場合でも「その他」で1人は余るかと。なので「今後の方向性」コンペで勝利した人を中心に全体の調整役として配置することを検討する。チームリーダーはこのとき決定するのが合理的でしょう。
最後にもう一度繰り返します。実務補習、成功のカギは2日目の終わり方にかかってます。いたる場面で創意工夫を凝らして納得いく結論を出してから終了して下さい!
☆ ☆ ☆
次は、Googleドキュメントやskypeを活用して宿題をスムーズに仕上げる方法について考えます。ミッチェルでした(´∀`)ノ*4
◎関連エントリー
- 作者: 大橋禅太郎
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*1:※ご注意:ここで述べた話は、07年の私の体験記にもとずいています。そのため、08年の日程等とは状況が変化している場合が考えられます。したがって、今年受講される方は、必ずご自身で日程等の条件を確認して下さい。
*2:「序論」→「本論→「結論」が一般的ですが、結論を端的に述べるという意味で「結論→本論→結論」を用いました。
*3:ファシリテーションってカタカナでかっちょいいけど、イケてるメンバーが揃ったらそんな必要ない。むしろモンスターメンバーを制御するための決め事といったネガティブ回避の技術かと思われ。
*4:「もっとコッチの方が合理的じゃね?」等ありましたら、ぜひトラックバックして頂けると助かります。私も楽しみですが、受講生の方が助かるかと。
実務補習、0-1日目に済ませておくこと
まいど!ミッチェルです(´∀`)ノ
私の昨年の体験から効率的な実務補習のすすめ方について考えてみたいと思います。今日はその2回目。
■0日目、1日目の準備を怠らず、2日目を納得して終わろう!
前回、「実務補習成功のカギは2日目にあり」と説明させて頂きました。
そこで、スムーズに2日目を終わるために、0日目、1日目に何を行うかを考えてみたいと思います。*1
■0日目:事前の準備
実務補習の本番前に、各自で済ませておきたい課題をまとめてみました。
○便利なサイトを整理しておく
ここでは、私が使って重宝した統計サイトをご紹介します。*2
・これはもうマスト
中小企業診断士の広場|J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト
・各種統計資料
総務省統計局経済産業省の主な統計資料
総務省・情報通信統計データベース
中小企業庁:調査統計
ジェトロホームページ
(独)労働政策研究・研修機構
・マーケティングデータ
日経BPコンサル ニュースリリース
資料室 | dentsu online
dentsu onlineトレンドボックス・リサーチ
dentsu ホーム > 資料室 > 調査レポート
財団法人社会経済生産性本部 – 調査研究
・その他
EDINET 有価証券報告書等の電子開示システム
バランススコアカードnavi BSCnavi
社会実情データ図録 Honkawa Data Tribune
○業界の情報収集をすませておく
上で挙げた便利なサイトで事前に情報収集しておきたい点は主に2つ。
・業界の外部環境
・成功企業の事例を数例
です。
ミクロ環境は個別具体的な事情を勘案する必要がありますが、マクロ環境については業界というくくりで事前に整理することが可能です。マクロ環境分析を外段取り化しようという発想です。←これ重要!
この他にも、クライアント先の業界について本を数冊ナナメ読みしておくのもオススメです。あくまで事前の一般的な情報収集なので、ここでは無料の図書館を利用されてはどうでしょうか?
複数の書店、古書店、図書館、オークションを横断検索する 本の検索←new!!!
国会図書館が書籍検索ポータル開設 ソーシャルブクマ・RSSリーダー付き
国会図書館の本、全国で閲覧可能に・3000万冊をデジタル化(NIKKEI NET)
東京都図書館横断検索
こんなサイトを「お気に入り」に入れておくと便利ですよ(*´ω`*)
これらは私が見つけたのもありますが、多くはkuro兄や中小企業大学校を卒業した方をはじめとした同期の仲間から教わりました。あなたも、受験仲間や先輩診断士、勤務先のマーケティング部などから情報を集めてみてはいかがでしょうか?*3中小企業で独立したマーケティング部を設置していて、分厚いマーケットデータを手渡されるなんてのは幻想です。あくまで上記等からセカンダリーデータを活用するという発想の転換が求められます。←これ重要!
■1日目:敵を知り己を知れば百戦危うからず
・アイスブレイク
・クライアントの現状を把握する
・メンバー個々の強みを把握する
1つ目はアイスブレイク。
初対面の方々とチームを組むわけですから、ふだんより社交的な態度を心がけましょう。私は自己紹介のあいさつで全員を笑わせることを心掛けました(笑)。またそれに加えて、これまでの自分のキャリアの中でも、特に今回の案件で役立ちそうな内容に絞って具体的に説明し、「自分はどこでチームに貢献できるか」を明確にするよう努めました。
2つ目は、クライアントの現状を把握すること。
経営者へのヒヤリングが大きなカギになります。日程上、2度目のヒヤリングは困難です。1度のチャンスでクライアントの問題の核心に迫りたいものです。そこで、ふだんヒヤリングに慣れていない方へ、私は「静かに傾聴すること」をオススメします。つい「あいずち」や「繰り返し法」等のテクニックを披露したくなるものです。しかし、私が接した聞き上手のコンサルタント(参考1)(参考2)は声でなく目で聴いてることを伝える傾向がありました。沈黙を1分は我慢する、そんな心構えでじっくり相手の話を受け取りましょう。
3つ目は、チームのリソースを把握することです。←これ重要!
具体的にはメンバー個々の強みを把握しましょう。ここでは経歴を中心にヒヤリングします。知識があることは試験で証明されてる皆さんですが、本で得た知識は3年の実務に適いません。1日目に飲み会があればベストですが、食事や移動の時間を使って「今回の案件ではどの場面でアドバイスをもらえる人か」を見極めましょう。議論が煮詰まったとき「○○さんはどう思われますか?」と話を振ると、状況が打開できるかも知れません。
『敵を知り己を知れば百戦危うからず。』とは孫子の言葉です。敵(外部環境やクライアント企業の事情)を知り、己(チームのリソース)を知ること。1日目は、この2つの情報をつかむことを意識しましょう。
次は成功のカギ、2日目をまとめてみるよ。ミッチェルでした(´∀`)ノ*4
☆ ☆ ☆
平成19年度中小企業診断士実務補習について - 社団法人 中小企業診断協会
聞いて分かるネットラジオ 秘伝!診断士暗記術 第32回 実務補習まとめ
飲みログ:本はどうやって探す?←加えてみた
モノを売るな体験を売れ
まいど!ミッチェルです(´∀`)ノ
小売業の今後を考えていく上で、なかなか興味深い記事を3つ見つけました。お時間のあるときにでもどぞ。
■コモディティが抱える潜在的な閉塞感
音楽ビジネスはもともと純粋な音楽ファンを相手にした商売ではなかった。それよりも、音楽自体に対する関心の強弱とは関係なく、音楽を媒介にしたコミュニケーションに興味ある一般層がターゲットだった。
カラオケはいまだに人気があるが、コピーで事足りるようになった以上、CDは売れない。ロックフェスのチケットはいつもソールド。友達や恋人と一緒に夏の思い出を作る。だがそこに出演していたアーティストのCDは売れない。
CDを聞いてもモテない。CDを聞いても友達は出来ない。CDを聞いても関係性は作れない。だから売れない。「みんなが聞かないからみんなが聞かない」というスパイラルにどんどん落ち込んでいく。
ここで述べられているコモディティの閉塞感ってなにも音楽業界に限った話ではないかと。
■一見関係がなさそうな「関係」の話
モテ、モテ、モテ、と昨今強迫神経症のように言われているが、「人々がなぜモテたいか?」という本では、ない。人々の多くは「モテたい」と思う前に「モテ強迫」に包囲されたからだ。私も含め。実を言えば「モテたい理由」は編集部が知恵を絞ってつけてくれたタイトルである。けれど言われてみれば、私はそういうことを書いた。これだけ人々が「モテ」を考えさせられるからには、そのことの理由と歴史的必然があるはずだ。その驚愕の真実は! 本当に驚愕なので……ここで手短には言えません。
「モテ」というのは、字義通りモテなのではない。「関係性ですべてが判断される時代」のことだ。関係性がすべてならば、それがもとから得意な女性はさらに「それだけ」になり、不得手である男性には、立場がなくなる。
一見して話は、小売業とは離れたようですが、消費者のニーズの変化という点では注目すべきかと。
■これらを統合したひとつのヒント
【Watcherが展望する2008年】 コモディティとならざるもの
○体験(experience)はコモディティ(commodity)にしようがない
ニコニコ動画で動画を視聴するというのは、単に動画というコンテンツを眺めることではありません。その動画を見た他の視聴者と、コメントを介して体験を共有することなのです。コメントを切って動画だけ見ることもできますが、それではYouTubeと変わるところはありませんし、実際そうやって動画を見てもあまり面白くないのです。
ニコニコ動画がなぜ画期的か。それは、コモディティであるはずの動画を、「みんなで見て語る」という体験に変えたことなのです。そして体験というのは、コモディティになりようがないのです。
コモディティであれば複製が可能です。そしてデジタル情報というのは100%複製が可能である以上、究極のコモディティなのです。暴落するのは必然だったのです。「所有者」、または「著作権保持者」たちは懸命にそうならないよう努力してはきましたが、そのやり方ではどうあがいてもうまく行きそうにないというのがバレてしまったのが2007年だったのではないでしょうか。
書籍、アニメ、雑誌、映画、番組....これらはすべてコモディティです。しかし「あの本を読んだ」「あのアニメを見た」「あの雑誌で見た」「あの映画を見た」そして「あの番組を見た」は、コモディティではなく体験なのです。そして、体験というのは、共有者が多ければ多いほど価値が出る。一人で映画を見るよりカレカノと一緒に見た方が楽しいのが当然のように。
持つな、もてなせ。
で、やっと本題です。
ご存知のとおり小売業は、PBや一部の超高級ブランドを除けばコモディティを販売せざるを得ません。かつては価格の地域差は存在しましたが、「価格.com」や「半額.com」のようなツールが一般化している今は情報の非対称性による価格差が許されない状況になってきています。コモディティはさらにコモディティ化し、販促効果は価格効果に対してますます不利になっていると思います。小売業の上位集中という外部環境も、この傾向に拍車をかけていると言えるでしょう。
そこで、販促の味付けとして上記の「体験」であったり「もてなす」は、今後、有為の度合いが増すのではないかと考えます。
■体験系販促ならこの人では!?
「体験」であったり「もてなす」について、今現在のオーソリティというかフロントランナーは誰かと考えたとき、私は、日経MJ誌等でお馴染みの小阪裕司氏の名前に思い至りました。そこで私は早速、podcast番組をiPodに落としこんでみました。私は仕事で2年ほどお世話になり書籍も数冊読みましたが、改めて本屋をブラウジングしてみようと思っています。
ここでは小阪裕司氏のpodcast番組をご紹介します。iPod等、お持ちでしたら、iTunesを開いて、右上の検索ボックスに「小阪裕司」と入力すると番組が抽出されますので、ここから選べばよいかと。
うーん。これからは体験や関係ですな。ミッチェルでした(´∀`)ノ
「近代産業のわかりにくさへの嫌悪」が分かりやすすぎて腑に落ちなかった件
福耳コラム「近代産業のわかりにくさへの嫌悪」が私にはすっきりしませんでした。そこで
典型的な「間違った意見を押し通すときに頻繁に使われるポピュラーなテクニック」な気がするなぁ。いや意見が違うとかじゃなく、展開の不公正さという意味で。→http://fromdusktildawn.g.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20080103/1199312777
とブクマコメを残しました。するとid:fuku33先生から
id:mitchell_desuさん、それはつまり、一部の悪徳商人を取り上げて商業・近代産業を賎業であるかのように思いたがる心性が、商業的・経営スキルを理解できない側にあるということでしょうか。
というお返事を頂きました。うーん。真意をどこで伝えようか迷ったんですが、さすがに先生のコメント欄だと「汚された」と感じたファンの方が嫌がるかと思い*1、参照先リンクも不便なので別スレとしてエントリーに上げてみました。
■このエントリーを私なりに整理してみます
まず冒頭で、
グラシャーノ氏はなんであんなに資本主義を目の敵にするんだろう
と始め、エントリーを通してグラシャーノ氏の心理を推測していくという内容です。その推測の過程で、タバコ屋のボッタクリおばさんと特定の家が急速に長者になることが理解できない老婆という極端な2事例をあげて、
共同体の中でのビジネスと、市場広域化以後のビジネスは全く同じではないし、工業技術が原理を知らない人から見たら魔術であるように、商業・産業・経営技術 も知らない人から見れば魔術であり、しかも相手は富み自らは貧しければ、悪しき魔術に見える。グラシャーノ氏もそうなんだろうか。
と結論というか仮設を立てて、冒頭の疑問を閉じます。
加えて、ご自身の主張として、
然り、経営はひとつの芸能であり、技芸であり、アートであるから、遊芸者のように差別されることもあらん。しかしそのアートがあってこそ、多くの人が生きていける資源を人類は環境から取り出せているのではないでしょうか。
と結ばれています。この主張については、全く異論を挟む余地はありません。むしろ「経営はひとつの芸能であり、技芸であり、アートである」という一節は、ついついツールと考えてしまいがちな私にとって爽やかな気づきを頂きました。
■私がモヤモヤした理由
私がすっきりしないのは、その結論ではなく、むしろ結論を導くまでのロジック展開といいますか、グラシャーノ氏への理解までの経緯が分かりやす過ぎないか?軽すぎないか?という部分でした。
グラシャーノ氏は、私は全く知らない人物です。しかし、fuku33先生がわざわざその心理を推測するぐらいの方ですし、特にエントリーの中に注釈もないことから想像するに、経営学以外の学者の先生か、もしくはよほどの美人さんか*2ではないかと考えました。いずれにせよ「ある一面では、エントリーに上げてまで心理を推測したいぐらいいいとこ持ってるのに、なぜこと資本主義に関しては極端なのか。残念だ」というタイプの方だと思うんですね。少なくとも、エントリー全体からdisってる感じも無いし、なんらかのリスペクトを感じてる方なんだろうと。軽くあしらうような対象ではなかろうと。*3
しかし、そうした相手の心理を推測するのに、検討対象として挙げたのが、「タバコ屋のボッタクリおばさん」と「特定の家が急速に長者になることが理解できない老婆」ではちょっとあんまりだろうと。彼女らが資本主義に対して理解が浅いというのはある意味当然であって、よほど象徴的なエピソードと対になっていないのであれば、対象としてはふさわしくないのではないかと。検討対象としては軽すぎるだろうと。*4
■名セリフが台無しでは?
これじゃまるで、fromdusktildawn氏が「正しい意見を間違っているかのように印象づけるテクニック」で述べている文章テクニックではないかと。
ある正しい意見Aを主張している人が10人いたとする。
その10人のうち、一番的外れな議論をしている1人の意見を採り上げ、
それがいかに的外れであるかを証明してみせることで、
まるで正しい意見Aが間違っているかのような印象を人々に与えることができる。
これは、実社会において間違った意見を押し通すときに頻繁に使われるポピュラーなテクニックだ。
ではないだろうかと。
つまりここでは、おばさんと老婆という、資本主義について的外れな理解をされている方々の意見を採り上げ、それがいかに的外れであるかを証明することでグラシャーノ氏の意見が間違っているような印象を与え、レトリック無しでも十分に美しい「経営はひとつの芸能であり、技芸であり、アートである」という一節を、むしろ霞ませてしまう結果となってしまったのではないかと考えました。
そのため、冒頭に述べたように、ブクマのコメント欄に
典型的な「間違った意見を押し通すときに頻繁に使われるポピュラーなテクニック」な気がするなぁ。いや意見が違うとかじゃなく、展開の不公正さという意味で。→(URL略)
と残した次第です。これがコメントの真意です。
■大ドンデンが!
ん。我ながら完璧な展開だな。disってるという誤解も、これなら生じないだろう と思っていた矢先にid:fuku33先生からこんなコメントを頂きました。
グラシャーノ氏というのは、お察しかも知れませんが僕がファンである、あるアーティストの方ですが、一度お目にかかったときに、資本主義嫌悪的な価値観をお持ちだったので、こちらはすっかりショボーンだったのです。自分は経営学に誇りを持っているつもりなので、そういうことがあるとへこみます。
ちょwwww アーティスト???
だったら、「タバコ屋のボッタクリおばさん」と「特定の家が急速に長者になることが理解できない老婆」を検討対象とするのは妥当じゃないかっ( ゚Д゚)
ってことはグラシャーノ氏って高齢の女性!?
という訳で、ここまで書いた割には、見当違いのエントリーとなってしまった次第です(´;ω;`)
なのでブクマのコメントも
「経営はひとつの芸能であり、技芸であり、アートである」という一節は、ついついツールと考えてしまいがちな私にとって爽やかな気づきを頂きました。
に変更したいところですが、そうすると「ミッチェル書いてあること違うじゃん!」という新しいツッコミが成立してしまうので、一応、そのままでということで。
何か見当違いな点等ありましたら、コメント欄にダメ出し頂ければ幸いです。
☆ ☆ ☆
真実って解釈の積み重ねでしかないワケで、新しい視点や気づきを頂くってのがブログ巡回の醍醐味ですね。ミッチェルでした(´∀`)ノ
実務補習で最初に注意すべき2つのこと
まいど!ミッチェルです(´∀`)ノ
07年に診断士2次試験を合格された皆さんには、診断士として登録するための最後の関門、実務補習が待ってます(参考)。そこで、私の昨年の体験から効率的な実務補習のすすめ方について考えてみたいと思います。*1昨年の備忘録はコチラ。
■ポイントは2つ
絶対に忘れたくないポイントは2つ。
- すぐに申し込むこと
- 2日目を適切に終えること
この2点について詳しく説明します。
■すぐに申し込むこと
- 受け入れ枠は意外と少ない
実務補習の受け入れ枠は、合格者800余名に対して十分な数が用意されていません。私は去年、休暇を申請するのに勤務先と十分に話し合いの時間を設けました。その結果、申し込み期限の2日前に申請書を投函しました。その結果、15日間コースから漏れてしまい、9月まで登録ができない日程にまわされてしまいました。
せっかく苦労して合格を手にしたからには1日も早く診断士として登録したいのは人情。さらに、その後の研究会説明会等は、最短日登録者のスケジュールに沿った日程に設定されています。より多くの同期と知り合いになるためにも、こうしたイベントは大切にしたいもの。そこで、実務補習の申し込みは、すぐに行うことをオススメします。←これ重要!*2
■2日目を適切に終えること
- 2日目の終え方で提案の精度が決定する
全体の日程をザックリした表でまとめてみました。
全体で11日間のワンクール。黄色がグループ作業、白が個々人での作業日です。
これを見てお分かりのとおり、3日目から8日目までの6日間は個々人の作業となります。この6日間の効率を高めることができれば精度の高い提案が可能ですし、この6日間を無駄に使ってしまっては提案は厳しいものになります。←これ重要!
では、この6日間を有意義なものにするには、なにが必要でしょうか?
「誰が、何を、どこまで」作業するか明確にして2日目を終える必要があります。いわゆる宿題を明確にして終える必要があるわけです。
■まとめ
- すぐに申し込もう!
申し込み後もキャンセルは効きます。用紙が届いたらその日に投函しよう。
- 2日目を適切に終えよう!
2日目の終わり方で提案の良し悪しが決まります。チーム全員でしっかり認識しよう。
2日目の終わり方が重要なのはよく分かった。では、どんな風に終わるのがいいんだろうか?
それについては、長くなるのでまた別の日記に改めます。
なお、実務補習のコツや体験談については『秘伝!診断士暗記術』でも取り上げてますよ。ミッチェルでした(´∀`)ノ*3
☆ ☆ ☆
平成19年度中小企業診断士実務補習について - 社団法人 中小企業診断協会
あけましておめでとうございます
まいど!ミッチェルです(´∀`)ノ
新年あけましておめでとうございます。
2008年は、mixiなみにバシバシ更新していきますよー。pod cast番組「秘伝!診断士暗記術」も頑張るかんね。
- 今、練ってる企画モノ
・実務補習、効率的なすすめ方
・スッキリ、簡単。プレゼンのコツ
・実務補習を受講せずに診断士登録した私のやり方
というわけで、今年もよろしくお願いします(´∀`)ノ
2ヵ月クンがブログを始めました
まいど!ミッチェルです(´∀`)ノ
当ブログの一番人気「驚異の2ヶ月勉強法」。
わずか2ヶ月の学習で中小企業診断士試験に合格された「2ヶ月クン」の勉強法をご紹介したシリーズでした。
その「2ヶ月クン」がブログを始めましたよ。
http://d.hatena.ne.jp/shiro_96/
非常識な目標から非常識な結果が実現しました。
無職から社会復帰して6年、思い立ってから2ヶ月で中小企業診断士に挑戦した2ヵ月クンが
診断士(試験)、自己啓発、キャリア,投資などについて好きなことを書いていく予定です。
大手コンサルファーム⇒ミュージシャン⇒ワープア⇒外資系IT部長という多彩な経歴を持つ彼だけに、勉強以外にもどんなエントリーが上がってくるのか楽しみです。
私は2年かかりました。。。ミッチェルでした(´∀`)ノ